今では死語だけど、「ブドウ酒」って美味そう!!

ブドウ酒 昭和 懐古

ブドウ酒。今では死語だけど・・・。

「ブドウ酒」っていう言葉。今ではなかなか聞きません。
でも1960年代までは「ワイン」よりもこちらの方が一般的な言い方でした。

70年代初頭くらいまで、ワインは「ハレ」の日の飲み物でありました。クリスマスとかお祝い事とかの時にしかお目にかかれない特別な飲み物。
一般庶民が飲むワインといえば「赤玉ポートワイン」くらいしかなく、その甘い口当たりからどちらかというと女性の飲み物みたいなイメージだったような。

昭和36年に発生し、その後冤罪かどうかで争った「名張毒ぶどう酒事件」もワインではなく、「ぶどう酒」ですね。犠牲になられた方はみな女性でした。やはり男は日本酒、女はぶどう酒で、当時の感覚で言えば「女性が飲む甘いお酒」みたいな感じだったんだと思います。

名張毒ぶどう酒事件の詳細はこちら・・
http://www.maroon.dti.ne.jp/knight999/nabari.htm

当時子供だった私にとっては、グリム童話とかヨーロッパのおとぎ話の中で、木こりが森に入っていくときに持ってくお弁当が必ずパンと「ブドウ酒」で、その語感が何とも美味しそうで「ブドウ酒」は憧れの飲み物だったのです。

ある日、父親にせがんで「赤玉」をちょっと舐めさせてもらう機会があったのですが、子供にとっては何か少し傷んだブドウを間違えて食べてしまった時の味みたいな気がして、がっかりした記憶があります。

救急箱の必需品??

そして「ブドウ酒」で昔から気になっていたことがあります。
それは、昔は「ブドウ酒」が救急箱の必須アイテムだったってこと。

当時、親に聞いたら、「それは気付け薬だよ」といわれたのですが、いまいちよくわからない。どんなシチュエーションの時に使うのか、どれほどの効果があるのか??

愛読していた小学館の学習図鑑と理科学習漫画「人体の神秘」にも理想的な救急箱としてその中身に「ブドウ酒」が推奨されています!!

学習図鑑 保健と人体

ご覧のように包帯や懐かしの赤チンなどと共に必須アイテムとして「ブドウ酒」がリストアップされています。 しかし、私は自分の家でも他人の家でも救急箱にブドウ酒を入れているなんて今まで見たことなんてありません。
ほんとにこれが普通だったのか今でも謎です。特に学習図鑑の方には「薬用ブドウ酒」との表記があり、救急箱用の「ブドウ酒」が市販されていたことがわかります。

この「救急箱のブドウ酒」を実際に使用したり、お世話になったという人の体験談が是非、聞きたいものです。

ネイティブ