GS全盛 1960年代の街
ベタな質問ですが、もしタイムマシンがあったらいつの時代に行きたいですか?
私は昔から3つ行きたい、というか見たいものがあります。1つは「関ヶ原の合戦」を俯瞰で見てみたい。2つ目は「日本海海戦」の東郷艦隊の敵前一斉回頭。そして3つ目は生まれたころの東京の街を歩いて見て回りたい。というものです。
1つ目と2つ目は「ドラえもん」でもいない限り無理ですが、3つ目は60年代の映像で垣間見ることができます。特に映画はカラーで鮮明な映像が多いので、ストーリーは別にして、街並みや当時の車、人々が多く映ってる映画が大好きです。
代表的なのは「クレイジーキャッツ」の無責任シリーズ、「加山雄三」の若大将シリーズなんかでしょうか。
最近はYouTubeにも貴重な映像がアップされていて、見始めるとあっと言う間に明け方・・・なんてこともあります。
「進めジャガーズ敵前上陸」は、ビートルズ「Help!」のパクリだった!
先日、YouTubeで開園から間もない「横浜ドリームランド」(1964年開業、2002年閉鎖)で演奏するグループ・サウンズ、「ジャガーズ」の映像を見て、その映像が今回ご紹介する映画「進めジャガーズ 敵前上陸」の一場面だったことを知り、DVDが発売されているようだったので早速購入してみました。
懐かしい・・のはドリームランドの方であって「ジャガーズ」の方ではありません。GS(グループ・サウンズ)ブームの時は乳児~幼児の時期なので記憶に残っていないんです。ただこのジャガーズのヒット曲「君にあいたい」はその後何度かCM等に使用されたりしてよく覚えてます。
若さゆえ~ なーやみ~
若さゆえ~ 苦しみ~
ってやつです。で、この映画、一部のカルトムービーファンにも人気があるらしいんですが、まあ、内容のないドタバタ喜劇です。「ジャガーズ」のプロモーションフィルム的な・・。 アイドル映画ってみんなそんな感じですけど。
私はビートルズマニアなんですが、この映画は完全にビートルズの映画「HELP!」のパクリなんですよね。 GSはビートルズに影響されて誕生したから映画もビートルズの真似をしたのでしょう。
本家の「HELP!」も内容のないドタバタなんですが、そこは天下のビートルズ、ロケはロンドン、バハマ、アルプスと世界中を飛び回りますが、こちらは低予算、似て非なるものに仕上がっております。
貴重な映像が多い
ストーリーはかなり(?)ですが、貴重な映像が映ってるんですよね~。 前述した開業して間もない「ドリームランド」、昭和40年少年にとっては、今の「TDL」に匹敵するアミューズメントパーク。2代目セドリックをはじめ、当時の車たち、21階建てで五重塔を模した「エンパイアホテル」等々。
因みにその巨大な異形を誇った「エンパイアホテル」は私の生誕と同じ1965年に開業して、1995年に閉鎖。その後長らく廃墟と化してましたが、現在は大学の図書館棟になっているらしいです。外壁もリニューアルされて、往時を偲べるのは五重塔風の屋根の部分のみとなり、下の部分は普通のビルになってしまいました。
ドリームランドに関しては、長らく廃線跡がのこっていたモノレール 「ドリームランド線」(大船駅⇔ドリームランド)も興味深い物件です。
出演者も興味深い
ジャガーズのボーカル、岡本信さんはちゃんと見たのは初めてでしたが、甘いマスクのイケメンですね。残念ながら2009年にお亡くなりになったそうです。そしてマドンナ役の中村晃子さん。私たちの年代だとその後の妖艶な熟女のイメージが強いのですが、この映画の中では初々しくてキュートな女の子です。今いてもかなり可愛いと思います。
そして、「てんぷくトリオ」三波伸介さん、伊東四朗さん、戸塚睦夫さんの三人組。 戸塚さんは昭和48年に若くして亡くなられているのと、3人の中では一番目立たない存在だったのであまり記憶がありません。三波さんはNHK「お笑いオンステージ」の中のコーナー「減点パパ」が有名ですが、昭和57年に亡くなっています。伊藤さんは今では名俳優となっていますが、この映画では若手芸人として笑わせてくれます。とても新鮮な感じがしました。
あと一人、興味深いのは「笑点」で長らく回答者、司会を勤めた5代目 三遊亭円楽師匠。 この当時は「星の王子様」というキャッチフレーズで売っていました。この映画の円楽さんの役も「HELP!」のパクリなんですが、結構面白い。
この映画、内容がないドタバタ・・と、書きましたが、う~ん、なんかクセになるなぁ。また見たくなるというか。そこがカルトムービーとして人気がある所以なんでしょうか。
まだまだマニアックな映画ってたくさんあるんでしょうね。色々、調べてみようと思います。
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