集団接種
現在は予防接種とかワクチンは各々が病院にいって受けることになっていますが、おそらく昭和の最後くらいまでは集団接種といって、学校に校医さんが来て児童・生徒は全員揃って注射をしていましたね。
当時は子供も多かったし、ディスポーザブルの概念もなかったので注射器は平気で使い回しされていました。 これは後々、B型 C型肝炎の感染原因となり、現在進行形の問題となっています。 特にC型肝炎は子供の時の注射器使い回しによる感染が発症するのが、中高年になってからというケースが多いらしいです。つまり、戦後~昭和の終わりくらいまでの約40年の間に子供時代を過ごした人は要注意です。 怖いですね。
ハイテクアイテム 鉄砲注射登場!!
そして私が小学校の3年か4年くらい、昭和50年前後に燦然と登場したハイテクアイテム 鉄砲注射!!
ただこれ、地域によって導入したところとしなかったところがあるみたいなんです。同年代でも「あったあった」っていう人と「何、それ~」っていうリアクションの人に分かれます。
その形状はというと、ピストル型の注射器に薬液の瓶がカートリッジのように付いていて、ピストルは圧縮空気を送る(多分・・)コードみたいのが付いていて、引き金を引くと薬液が出るという構造。
これ、正式にはジェットインジェクターとか、無針注射とかいうらしいですが、そうなんです、針がないんです。で、どうして注射するかというと、引き金を引くと、高圧で射出された薬液が皮膚を突き破って体内に入るという仕組みです。
スピーディだけど恐い!!
当時、学校の先生から低学年は怖がるから鉄砲注射は3年生以上という説明を受けたんですが、そんなこと言われたらそれだけでビビりますよね、、。
ただ、針がないので痛くない。一瞬で薬が注入されるから痛さを感じる前に終わってしまうというフォローが入り、少し安心して初の鉄砲注射を受けたのですが・・・
めちゃめちゃ痛いぢゃないかっ!!
その痛さは普通の注射とは全く違っていて、引き金が引かれ「バシッ」と、音がして薬が注入された瞬間は確かに痛くないのですが、問題は接種が終わった後。腕がしびれるような痛みがジ~ンと広がってくるんです。
普通の注射器に比べて、スピードは断然速く、あっという間に1クラスが終わってしまうんですが、あの痛みとそして引き金を引く度に聞こえる「バシッ、バシッ」という音。
そう、DIYでも最近は自動の釘打ち機を使うことがありますがあんな感じです。
鉄砲注射、短命に終わる・・
子供達を恐怖のどん底に陥れたものの、当時はとにかく子供の数が多く、1学年、5組とか6組なんてざらでしたし、クラスの人数も40~45人もいました。ですからこの鉄砲注射、効率的で集団接種の救世主だったのだろうと推察できます。
しかし、その終わりは意外にも早くおとづれました。
薬液が高圧で体内に入るとき、神経線維を損傷するなどの弊害が多かったのと、飛び散った血液が注射器に付着して肝炎の感染源になったことなどから、80年代になると消えっていったようです。というか、そんな恐ろしい物、よく子供達に使用したなっ!って感じですけどね。
鳴り物入りで投入されたけど短命に終わる・・・。みたいな物って色々ありますよね。そういうモノを集めた博物館があれば面白いと思います。
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