日本語の中で、外来語などのカタカナ表記の言葉は、大きな割合を占めています。その中には外国で使用されている言葉がそのまま同じ意味で使っているものもあれば、外来語のようで、実は日本で生まれた「和製英語」のような言葉もあります。
外来語無しでは日本語の会話は成り立ちません。「単車」→オートバイ、「白墨」→チョークみたいに日本語の方が死語になってしまっているものもあります。
また、日本で使われる外来語がややこしいのは、その言葉が伝わった時代や、どの国から伝わったのか、どんなシチュエーションで伝わったのかによって、日本独自の用法となっているものもあります。実は外国人にとってかなり難しいらしいです。
かっちゃん日本で使われる「外来語」って、外国人にとっては、純粋な日本語より難しいらしいです。
「card」の語源は、ラテン語で、「charta」「1枚のパピルス紙」の意味だそうですが、これが、ポルトガル語では「carta(カルタ)」ドイツ語では「Karte(カルテ)」フランス語では「carte(カルト)」などに変化します。 どの国でも、意味としては、「図表」「札」「紙片」と同じです。



しかし、日本では伝わった国と、どの分野の用語で伝わったかによって、意味が変わってしまいます。
西洋医学は明治時代に主にドイツから知識を学んだので、カルテといえば、日本では医者の使う診療録のような特定の書類のみを指すことになります。同じくポルトガル語のカルタも日本では「遊戯に使用する札」のみの意味しか持ちません。



日本独自の意味になってしまうから、外国人には分かりにくいよね。



「アルバイト」も確かドイツ語では「労働」を指す言葉だったのに日本では学生などの文字どうりアルバイトを意味する言葉として使われます。



それを「バイト」とか略しちゃうから、余計にむつかしいね。
さらに、元々日本語で表記できない発音を無理やり仮名表記するから無理が生じます。
時代によって表記が変わったりということもありますね。



そういえば、1980年代、アメリカで「レーガン」が大統領選に出馬したとき、当初、TVニュースでは「リーガン」という表記を使っていました。



現在の教科書では「リンカーン大統領」ではなく、「リンカン大統領」表記となっていみたい。
昔の図鑑は「ウイルス」じゃなくて「ビールス」表記だった⁈
この記事を書いている、2020年3月現在、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るってますが、 昭和40年代くらいまでは「ウイルス」じゃなくて「ビールス」って言ってました。
子供の頃、私の愛読書だった小学館の学習図鑑「保健と人体の図鑑」の中でも「ビールス」と表記されてます。




いつ頃からウイルスになったんでしょうか?



私の記憶だと昭和50年代後半にはもう「ウイルス」と言っていたような気がします。
調べてみたら学会では昭和28年から「ウイルス」表記が正式名称になっていたらしいのです。しかし、医者や現場ではドイツ語発音の「ビールス」が一般的でこちらが70年代くらいまで使われていたそうです。
日本の西洋医学は黎明期にドイツに学んだことからドイツ語由来の用語が数多く残ってます。「カルテ」とか「クランケ」とか・・・
そういえば、子供時代、医者に行くと先生が診察しながら何やらカルテに横文字をグニャグニャ書いていて、親から「あれはドイツ語だよ」って言われたことを思い出します。



それだけで「お医者様って偉いんだ~」って思ったものです。
でも、今どきのお医者さんってクランケとか言わないですよね。 実際に内部のことはわからないけれど、使っているのでしょうか?



ブラックジャックは使ってたな・・
ドイツ語でカルテを書き込んでるお医者さんって、自分が子供の頃の、ご年配の先生というイメージがあります。現在のお医者さんがPCのカルテに書き込んでるのを見ると大抵、英語か日本語ですよね。
ちなみにウイルス(virus)はラテン語発音だそうです。英語の発音だと「ヴァイラス」という感じでしょうか。
外来語表記で時代を感じる
時代によって、表記方法が変わる「外来語」。 逆に、表記を見るとその時代を感じられます。例えば、現在は「ビルディング」ですが、戦前~戦後すぐまでは「ビルヂング」表記が一般的でした。



東京でも、古いビルなどには「○○ビルヂング」という名称が残っていますね。
東京駅前の「丸ビル」も「丸の内ビルディング」という表記だと、頭の中には現在の、高層ビルとなった「新しい丸ビル」が思い浮かびますが、「丸の内ビルヂング」という表記を見ると、戦前からの「旧丸ビル」が思い浮かびます。
新しいものを取り入れた時に入ってきた外来語が逆に、日本語にとって代わられて、古い響きを持つ場合もあります。
「シャボン(さぼん)」はポルトガル語ですが、「せっけん」か英語の「ソープ」が主流になり、シャボンは、「シャボン玉」として使われるだけになりました。



でも、こういう時代を感じさせる「古い外来語」が逆に「おしゃれ」という位置づけで、ファッション業界や雑貨業界で使われるのが、面白いですね。
通常使う「せっけん」としての「シャボン」と「サボン」という言い方は死語になりましたが、コスメ業界や、雑貨業界などでは、「おしゃれ」な響きとして、また新たなイメージのもとで、使われています。
飲食店の名称でも旧字体や、旧表記で「レトロなおしゃれ感」を出しているお店もありますね。
言葉の使われ方って、本当に面白いなと思います。




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